2019年9月16日に大堤沼の調査に行ってきました。
地図データ:Google ©️2019 日本
当日は雨....。周囲360°大規模な住宅地が広がっているにもかかわらず、晴れた日には見れるであろう景色を思い浮かべながら、どこまでも続いているような神秘的な森の中を歩いているような気分でした。
周囲環境を考えると、手放しで喜べるような自然が残っているとは言えません。かつて、この環境を保護しようという活動が生まれたと聞いています。
時間をかけてゆっくり。そう、ゆーっくり歩いてみると、先人の行動が正しかったんだと思わざるを得ない一日でした。
でも、様々なところで問題が起こっていることが発見できた1日でもありました。どうやらこの環境を維持するために「人の力」が必要になってきたようです。大昔この沼々を作った人々のように....。
この記事は、「まるっとつるがや」地元学のリーダー篠原富雄さんがまとめた資料を元に作成しています。
出発点は鶴ヶ谷一丁目西公園に変更
概要
(1)実施日:2019年9月16日 10:00~12:15
(2)調査コース:鶴ヶ谷1丁目西集会所より西側
(3)調査の目的:
①地元学の基本の方法に則りまず現地に行ってみて調査してみるということを実践する。
②子ども達と一緒の調査にできないか検討する。子どもとの交流では「安全」を第1に検討する。
③小野さんより提示された当初の問題の確認
・公園とは言いながらも沼を見渡せない点
・遊歩道の経路が分断されている点
・昔の自然がかなり手つかずで残っている点(水質は?)
・アピールポイントを探す
(4)調査の方法:小野武さんの案内で「上沼?」に下りて、小野さんの解説について確認し、気付いたことを各人がカメラ、記憶にとどめで19日の例会に持ち寄ってまとめる。雨の中、傘をさして、草むらの中の観察であったのでメモにとることが出来なかった。
(5)参加者:吾妻咲子、大内 真理、小野 武、清本多恵子、佐藤 博子、篠原富雄、白石 裕(白石さんは腰痛のため、公園での打合せのみ参加)7人
1.総括
悪天候でしたが、まず実施してみたということが大きな成果でした。公園は普段近所の人しか近寄らないが、自然が多く残っているので、公園として散歩しやすく整備すれば色んなことに気づき、「ひょうたん沼」とは違った、鶴ヶ谷地域のアピールポイントとすることができるのではないか。
2.個別の総括
(1)悪天候時の野外調査の方法については検討する必要がある。
①千葉で大雨を降らせた雨雲が近づき、集合前に強くなり、実施が危ぶまれたが、雨が出発時に小やみになるという判断に迷う天候であった。とにかく集合して、そこで判断するというスタンスでみんなに連絡し、結果として実施することとしたが実施の決断者、連絡方法の確認が必要。
②こども達とともに実施する場合には特にケガへの対応が必要で、服装、イベント保険、救急セットなどの準備が必要。階段の滑り易い場所のチェックも。
(2)集合及び解散場所、中間のポイントについて
①トイレの問題が重要。今回は中間の「若葉ハイツ集会所」を使わせていただいたので助かった。
②鶴ヶ谷1丁目西公園はわかり易い。
(3)雨の日の資料と筆記具について(濡れる)
①特別の対応が必要だ。
3.調査をしたそれぞれのポイントについて気付いたこと
(1)鶴ヶ谷1丁目西町内会集会所敷地より
以前は中間の沼(中沼)が見えていたが、葛や藪で見渡せなかった。
(2)公園入口からの長い階段について
入口に公園の標識と上沼全体の地図がある
階段脇から見た雑木林は小高いところもあるようだが、灌木が茂ってとても入れない。
(3) 大堤沼の土手で
階段を下りたところから上沼の土手に登る
目線をさえぎるフェンス。堰抜き栓の場所はあった(土手の奥)が栓は確認できなかった。
湖面は菱で覆われていた。冬は白鳥のつがいが泳いでいるし、泉ヶ岳が見えるとのこと。雨で見えなかった。
(4)中間ひろば
比較的広い場所なのに施設がない。ベンチがぽつんとひとつ。
流れの先は中間の沼(中沼)だが見渡せない(存在も分からない)。行けない
ハリエンジュ(ニセアカシヤ)が増えていた。家の屋根のように見えるのは傘。
(5)安養寺側への上り階段
八合目位のところに大きな八重桜がある。ここからは沼が見える。
マナーアップ運動のためかビニール袋などのごみは見えなっかった。
階段の上からはやぶで沼が見えない。
この桜の下はボランテア刈り払いされているよう
階段を下りて大堤沼の最南端を見るためには非常に狭い私有地を通らざるを得ない。
(市の公開資料を確認すると、地主と市との協議により通行が許可されていることが分かった)
半島は私有地になっており、通り抜け禁止で沼の南端を観ることができない。
住宅の裏の避難道はどろぼう道=遊歩道に整備できないか。空き宅地にかやつり草。
(6)若葉ハイツ集会所で
①坂を上って鶴ヶ谷方向を見る(結構見晴らしが良い)
②階段を下りて若葉ハイツ集会所で休憩
③秋祭のバザー準備で2人のご婦人が作業していた。
④お茶の御馳走になった。
⑤長岡さんのお話
・安養寺で育った。
・お父さんがバラ園を作っていた。近くには「ときわぎバラ園」があった。
・大堤沼はきれいだった。湧き水がたくさんあったのではないか。
・過去におぼれて10人ほど亡くなっている(詳細は不明)。
・沼底はすり鉢状。
・まむし山で、マムシ取りのおじいさんが良く入ってきた。よい値段で売れたらしい。
・マムシに逢ったら動かないで直立不動にしてマムシが去るのをまつ。
・鶴ヶ谷から沼の土手を通って高松への抜け道があった。そこを通って小松島小学校に通ったが、痴漢がでるので、こども一人で行ってはいけないといわれた。(けもの道のような細い道が今も残っている)
指定道路が話題になり、仙台市宅地化ホームページで公道・私道、切り土・盛り土が見られると紹介。赤いところが鶴ヶ谷団地の昔の谷筋。
(7)西端の遊歩道までの住宅街
(8)西端の遊歩道
入口
大きな山桜がある
沼の見通しが悪い。
刈り払ったところにタラの木
向う(奥)の階段を上がって自由ヶ丘方面へ
(9)自由ヶ丘
八重桜が点々と存在この桜は自由ヶ丘造成時の記念樹(今残っているのは数本)。目の高さで八重桜の花が見える場所がある(非常にきれい)
楢がれ?どんぐりは茶色に色づいて出来ていた。命の危険を予感して早めに結実?
自由ヶ丘の唯一の細長い道が公園
沼の見通しが悪い。フジが絡んで枯れた樹木。このような樹木が多く確認できる。
一度沼へ下りて鶴ヶ谷1丁目後藤東陽さん宅前へ戻る。記念写真。
2回目の調査は11月17日(日)10:00〜です。